マスター夫婦のエピソード

2015.7.20

手を繋ぐ夫婦

私は月に一度か二度、車を飛ばして自然豊かなその土地に行くことにしています。最初はただ都会の喧騒から離れたくて、静かな場所を求めているだけだったのですが、今ではあの喫茶店にいる、若いマスター夫婦に会いに行くのも目的のうちの一つになっているかも知れません。

マスター夫婦も仕事があるので、いつも近状報告をしたり、少し会話を楽しんだりする程度なのですが、そんな中で彼ら夫婦の出会いについて聞く機会がありました。彼らの出会いは東京、職場でのことだったそうです。その頃、マスターは極普通のサラリーマンで、毎朝混雑した電車で通勤し、一日仕事をしてただ家に帰って寝るという生活をしていたと言います。奥さんもまた極普通のOLで、二人は同じ職場の同僚でした。会社の忘年会でお酒を飲んだ時に、旦那さんが「将来は田舎に引っ越して、喫茶店でも開きたい」と夢を語った所、奥さんが(当時は二人はお付き合いもしていなかったそうなのですが、呼び慣れているので「奥さん」と書くのをお許しください)その夢を「素敵ね」と褒めてくれたのだそうです。誰もが一度は思い描くような夢物語だと笑わず、ただ一言「素敵ね」と言ってくれたことが、マスターにとってはすごく嬉しいことだったと言います。

二人のお付き合いのきっかけは、この「素敵ね」という言葉からでした。彼女の支えもあり、マスターはお金を貯め、夢の田舎暮らしの実現に向けて動き出しました。数年後、結婚を機にマスターも奥さんも会社を辞め、二人で田舎に引っ越して来たのです。もちろん反対する人もいたようです。しかし、コンビニやスーパーのない田舎暮らしでも、二人はとても充実していますし、今では可愛らしいお子さんもいます。

きっかけは職場で「素敵ね」という言葉から。ほんの些細なことですが、運命の出会いは本当にすぐ傍にあるのかも知れませんね。

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